message
こんにちは、れんです。
これまで小説のみの掲載でしたが、そろそろ運営も慣れてきたので
message という名の "ひとやすみ" を入れてみようかなと思います。
日記は時間的に難しいので、たまに、思い出したようにアップするかと
思いますので、よければお付き合いくださいね(^-^)
さて、今現在の連載は『guys』が佳境ですが……。
#24 に憧れのおふたりからコメントをいただいて感無量!の心境です。
うん、もう、報われましたよ……終わる前にご褒美がもらえた気分(笑)
伽羅様、星様、どうもありがとうございました!!
で、ウチではいただいたコメントが自動表示じゃないようで、
管理人が「承認」ってしないと表示されないようです。
そのあたり私がよく分かってないので申し訳ありませんが
当日中にはお返事つきでアップできますので、よろしくです♪
(いただいたメッセージが何よりの原動力です!)
さてさて。
実は私はデビュー頃から鬼束ちひろさんのファンなんですが、
彼女の新しいアルバム(復活第一弾)『LAS VEGAS』を聴いて
あまりのタイムリーさに驚きました。
1曲目の「Sweet Rosemary」が、『guys #24』の和哉っぽい……。
「人生は長いのだろう あなたのことも思い出すのだろう
人生は長いのだろう また誰かの肩を抱くのだろう」
ってあたりが、本文
「人生のまだほんの一握りしか生きていないけれど、
この疼きもこの痛みも、きっと将来誇れる日が来る。」
のあたりにイメージリンク……そして泣く……(自分で)
いつか大人になって、たくさんの出会いと別れを経験して、
懸命に誰かを愛したことを胸に抱いて誇れるような、
そんな恋であってほしいなと我が事のように思いました。
こんなに和哉に思い入れがあったなんて初めて知ったので
微妙に動揺してたりもするんですが(苦笑)
『guys 第2部』があるなら、そのあたり書いてみたいです。
テンションが一気に上がったせいか、調子に乗って語ってしまった。
小説だけを読んでくださる方にはお邪魔になってたらゴメンナサイ。
お付き合いいただきありがとうございました。
ではまた、11/3の更新で!(雪之がやたらカワイイ回になる予定♪)
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guys #24
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慌ただしさの中に埋もれてゆく日々。
今や雪之への想いはハッキリとした輪郭を持ち、日を追うごと、言葉を交わすごとに一層色鮮やかに息づいていった。胸に秘めておけるのさえ時間の問題と思えるほど強くなる気持ちの一方、忙殺される毎日であっても、いやだからこそ、唯一溶け残ったものが浮き彫りになる。
小さい頃からずっと繋ぎ続けていた片手。存在の重さなど考えずともこの身に浸みて感じている───それがどんなに大切か。どんなにかけがえのないものか。でも、だからこそ、誤魔化すことなど出来なかった。
テニス部のレギュラーを死守すべく練習に余念のない和哉。
帰り際を掴まえた時には時計は21時を過ぎており、こんな時間まで待っていたのかと半ば呆れる彼を宥め賺して向かったのは近くの公園だった。
「うわ、久しぶりー」
「今見るとブランコなんて小さいものだな」
そこは、ふたりが小さい頃いつも遊びに来ていた場所。あの頃とすべてが一緒なのに、自分達だけが変わったことでタイムスリップしたような錯覚に陥る。それは身体の成長だけではなく、心の有り様が変化したからなのだと、今ならハッキリ分かった。
並んでベンチに腰掛け、ポツリポツリと話をする。
夕暮れまで遊んでいた子供達も、寂し気に暮れてゆく秋の名残さえ今はなく。宵淵を惜しむ虫の音を聞きながら、律誠は静かに本懐を告げた。
「……思い出すな、あの頃。いつも一緒にいたっけな」
「あーあー。おまえ『だるまさんが転んだ』とか苦手だったよなー!」
鈍くさいんだもんよ、と続ける容赦ない言葉さえ笑い声に掻き消えてゆく。
「おまえがじゃんけんで負けて鬼になった時、よく助けたっけな」
「うん。和哉は遊ぶのが上手で、走るのも速くて……自慢の幼馴染みだったよ」
「……んだ、よ。急に」
瞬きを繰り返しながらも次第に赤くなる頬を誤魔化せない。
「唐突に思い付いたんじゃなくて、いつもそう思ってたんだ。……言わなかったけど」
「タチ悪ィ」
目を左右に泳がせながら俯くのは照れている時の和哉の癖。小さい頃から変わらないもの。
「うん。俺は、和哉が優しいから、和哉に甘えてるんだ」
「……律誠?」
「和哉が俺を許してくれるって知ってるから、安心して頼って来れた」
「んな……許すも何も……そんなの当然だろ」
力を入れ過ぎて睨むような目つきになるのさえ、彼らしい仕草で胸が詰まる。
「うん。……今までこんなこと言ったことなかったけど……和哉は、俺の憧れなんだ」
自分にないものを他者に求めてしまうのは補完か、或いは傲慢か。それでも、それでも。
「いつも眩しかった。特にテニスをしてる時のおまえを見るのが一番好きだった」
しなやかに身を躍らせる美しさ。逞しくコートを駆ける直向きさ。
「今更こんなことを言うと、おまえは恥ずかしいって嫌がるかも知れないけど……」
あぁ、月明かりの夜、残酷な旗が下ろされる。
「和哉、おまえは、俺の大切な親友だ」
これから先もずっと。
真直ぐに告げた言葉の根底に何を含むかなんてお互い口にせずとも分かっている。それ以上がない代わりにそれ以下もない、唯一無二の絶対領域。それをただ静かに受け止めた和哉は、最初からすべてが分かっていたようにやがてゆっくりと息を吐き出した。
「……ひとつ、聞いていい?」
「あぁ」
「有沢は……?」
闇に揺れる瞳が、嘘を付くならたちどころに見破ると告げる。これまでどんなことでも共有してきた自分達にとって、単純な謀など無駄だと言った。鳩尾が浮き上がるような感覚。すべて真正面から曝け出すしかなかった。
「有沢は……おまえとは違うよ。全然違う。俺がこれまで会ったことのない人間だった」
憧れでもなく、憐れみでもなく。惹き付けられて追い付きたくて、気が付いたら己の中が彼で一杯になっていた。その声も仕草も匂いまでもが自分を翻弄し喜ばせ安心させた。
「心を揺さ振る存在、かな」
それが答えだった。それがすべてだった。
「……おまえが有沢を快く思ってないのは知ってる。でも、分かって欲しい」
「律誠……」
「勝手なことを言ってるのは分かってる。でも……俺はおまえも、有沢も、ふたりとも大切だから。比べることは出来ないし、どっちかを切り捨てるなんて出来ないんだ」
必死に言葉を紡ぐ幼馴染みを見つめながら、和哉はゆっくりと心を落ち着かせてゆく。本当は、呼吸をするたびひび割れるように痛む胸が今も張り裂けんばかりに泣き叫んでいるのに。
それでも、幼馴染みだからこそ分かる。
今までこんな風に誰かを想う律誠を見たことがなかった。そして真剣であるほど震える拳は今きつく握り締められているということ。すべてを悟るのに充分だった。
損な役回りだ、と自嘲して和哉は笑みを作る。身を引く覚悟を決めた時だった。
「………分かった」
人生のまだほんの一握りしか生きていないけれど、この疼きもこの痛みも、きっと将来誇れる日が来る。いつか思い出にすることが出来る。その時隣にいるのが幼馴染みでなくても、いつか一緒に懐かしむ時が来ると、震える指先を見つめながらぼんやりと思った。
「ありがとう」
静かな声にパッと目を上げる。細めた鳶色の瞳、きっとこれが最初で最後の対峙。だから区切りという名の我が儘を。
文化祭でテニス部が出店するという喫茶店に顔を出すこと、翌週の日曜日も犠牲にしてテニスの試合を見に来ることを条件に、律誠がこれ以上気を遣わぬよう事を収める。相変わらず強引だな、と笑って見せた幼馴染みは、けれど感謝して余りある優しさにただ静かに頭を垂れた。
柔らかな月光がすべてを照らす。
これまでの過去、これからの未来を───。
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和哉が幼馴染みを想って身を引く回。トライアングルは難しいですね……。
いつか何らかの方法で彼にも幸せになって欲しいなと思ってます。
律誠は雪之とどうなるのか、もう少し続きますのでお付き合いくださいね。
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guys #25 に続く
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