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 2008年03月 

message(バトン) 

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こんばんは、れんです。連日登場です。

昨日回答させていただいたバトンを
「おりゃっ!」とばかり3人の方に回させていただいたところ、
ベラさまから剛速球の勢いで回答いただきましたっ(@_@)

嬉しいやら緊張するやら泣けるやら、身体のあちこちから
いろんなモノをはみ出させつつ読ませていただいた次第です。
さすが羞恥プレイバトン(※違います)只事ではない……。
その節は這い蹲るほどの勿体ないご回答、ありがとうございましたvv

というわけで、今度は「ほんわかBL的。」のベラさまから
リターンいただいたバトンに回答させていただきまーす!!
よろしければ「続きを読む」からお付き合いくださいませね(^-^)

 

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seek #47 

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 鹿威しの小気味いい音が響き渡る。
 入り口に掛けられた萌葱色の暖簾を潜り、玉砂利を敷き詰めた飛び石を渡って足を踏み入れた店内は、ここが東京かと疑いたくなるほど静かで落ち着いた雰囲気を醸していた。
 遠くから届く琴の音色。
 それぞれの部屋が離れのような造りになっている日本料理屋の一室で、氷堂と一夏は床の間を背に肩を並べていた。何故ならテーブルを挟んだ向かい側、満面の笑みの編集長と策士顔の看板作家が揃って陣取り、雛飾りの人形を見るような目でしげしげとふたりを見つめているのだ。時折「うーん」と唸る声まで聞こえ、身の置き所のない一夏は店内の雰囲気とも相俟って落ち着かないことこの上ない。料理も出る前だが帰ろうか、とチラと見上げた先、伴侶の考えなどお見通しだとばかりに氷堂が眼差しでそれを制した。
「……えーと。早くふたりっきりになりたいというのは分かりますが」
 コホン、とご丁寧に咳払いまで付け加えるのは琉河の方だ。
「折角のお祝い会ですから」
 にっこりと綺麗な笑みまで付けて、でも目の端で氷堂を睨み付けるのも忘れない。
「そうそ、氷堂の一生に一度の晴れ舞台だしねー!」
「……時塔。祝ってくれるのは嬉しいが」
「でしょ? それにさー、俺は一夏ちゃんがおまえに取られるのかと思うと、そっちの方が胸が痛い」
「編集長!?」
 何か今、聞き捨てならないことを聞いた気がする。
「ですよね……。時塔さん、編集長権限でどうにかならないんですか」
「琉河先生!!?」
 そしてあさっての方向から便乗する声に動揺も2倍。
「じゃあ氷堂の扶養者手当は大幅カット!」
「月丘先生にも影響するがいいのか?」
「あ、そか。うーん、じゃあ、やっぱ有りで!」
「編集長弱過ぎですよ!」
 犬猿の仲に転がされる時塔を肴にひとしきりの笑いが零れる。ここにきてようやく緊張が解れてきた一夏は、何とか深呼吸をしながら気持ちを落ち着けようとしていた、のに。
「ところで、攻めはやっぱ氷堂さんですよね?」
 なんとも直球な質問に、飲んでいた水で噎せ返る。
「ゴ、ゴホッ…え、なに……っ」
「はいはい、これで口拭いてくださいね」
 だが残りのメンツは平然としたもので、氷堂はポケットから取り出した紺色のハンカチを渡しシールドとなった。
「体格的にも、性格的にも、逆は難しいと思いますよ」
「ふふ。月丘先生はどんな風に変わるのかな……」
「勿体なくて教えられません」
「ケチは損ですよ、氷堂さん」
「それなら……極上です、とだけ申し上げておきましょうか」
 悪魔の笑みを浮かべたふたりの応酬は、氷堂のトドメの一言で幕を閉じる。正確には、二の句を告げなくなった琉河が身体を仰け反らせているうちに最初の料理が運ばれ、言うに言えなくなったのだ。
 黙々と先付に箸を付けながら、ふと琉河が顔を上げた。
「……もしかして、月丘先生の連載タイトルって……」
「えぇ、先生の思う通りです」
「でも『極上ダーリン』でしょう。……って、まさか…!」
「私です」
「……うっわ! 最低! 編集長、この男変態ですよ!」
「ちょ、琉河先生、落ち着いて……」
 まさに卓袱台をひっくり返す勢いで喚く、普段は影のある美青年なはずの作家を宥めつつ、時塔もまた頭を抱える。
「おまえが付けた仮タイトルそのまま使うから、おかしいなとは思ったんだよね……」
「どうしてそこで止めてくれないんですかっ」
「いやだって、そういう意味だとは思わないじゃん」
「まぁ、そうですね……そうですけどね……」
 取り乱すふたりを前に、まさに穴があったら入りたい心境の一夏と微動だにしない氷堂。このあたりもふたりの対称性をよく表していた。
「仕事もプライベートも順調な作家と社員がいてよかったじゃないか」
「おまえが言うな」
 時塔の苦笑に一同吹き出す。
 八寸には早いがお祝い事ということで、運ばれてきた冷酒をお猪口に注いだ。
「ま、いろいろあったけど一件落着かな。……というわけで、ふたりがこれからも仲良く、幸せになりますように!」
 杯を掲げる合間、琉河がにっこりと釘を刺す。
「氷堂さんに虐められたらいつでも僕が匿ってあげますからね、月丘先生」
「え? えーと、その、ありがとうございます……?」
「コラ、イチカ!」
 呆け倒す伴侶に鋭いツッコミが入り、賑やかな宴が幕を開けた。

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結婚報告第一弾はナイト出版の関係者。
懐石料理は琉河先生のリクエストだと思われます。
にしても、琉河先生の美人薄命的な設定はどこいったのかしら……(゜Д゜)

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seek #48 に続く