message(セリフSS)
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こんばんは、れんです。またまたお礼更新です。
『sign #09』の後書きでも触れましたが、
このところたくさんの方にバナークリックをいただいたおかげで
週間 IN POINT がまたまた 1000 越えとなりました。
R18 シーンもなく、ラブラブきゃっきゃっというにはほど遠い、
ちょっと枯れ掛けな(んまっ/笑)ふたりのお話にも関わらず、
毎日ポチポチしていただけて本当に感謝感激です!
この気持ちを何かに替えてお返しさせていただきたいっ!
と息巻いてネタを探していたところ、
発掘したのは例の「受けが関西弁」という、アレでした。
……どうなの、このセレクト……(-Д-;)
お礼がエロというのもアレなので、
取りあえず今回はその片鱗を見せるだけの健全版です。
よろしければ「続きを読む」からお付き合いくださいませね(^-^)
sign #10
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「あーあ、なんで金曜の夜にカジーとふたりっきりでいなきゃなんないのかしら……」
盛大な溜息が紫煙と共に吐き出される。
「……聞こえてるぞ」
「いいのよ、聞こえるように言ったんだから」
カジーにアタシの切なさなんて分かんないわよ、などと駄目押しされ、ふと胸に手を当ててみたりするオーナーだったが、カウンターに頬杖を突く相方のしょげ返りぶりにすぐに合点がいった。
「いつ帰国だ?」
「明日。でもすぐ来てくれるかどうか分かんないもん」
「顔ぐらい見せに寄ってくれるんじゃないのか」
「そうかなー。そうだといいけど……」
「まぁ、仕事で疲れてるだろうから難しいかもな」
「ちょっと、持ち上げてんの、ヘコませてんの」
「ハハ、こういうおまえは珍しいから」
「要は揶揄ってんじゃんっ」
眉間に皺を寄せ「いーだ」とやり込めつつ、コウは棚から勝手にボトルを出してくる。店を開けてからまだ間もないだけあって客はなく、荒れるぐらいならお目こぼしも必要かと梶原は敢えてそれを止めなかった。
「カジーも飲む?」
「ふたり揃って酔っぱらいになるわけにはいかないだろ」
「ふふん。頭固いと彼氏出来ないわよぉ」
笑いながらDITAを開ける。立ち上るライチの甘い香りに遠くにいる彼を思った。
「ところで、あの人はおまえの恋人か?」
「……ぶはっ ちょ、ちょっと、飲んでる時になんてこと言うのよ」
思い掛けない質問に盛大に噎せ込む。背中をさすってくれるオーナーは苦笑しながらも、その表情は楽しそうだ。例えて言うなら新しい玩具を見つけたような、そんな顔。
「渉はそんなんじゃないんだからね」
「そうか、渉さんて言うのか」
「ちょっとカジー、人の話聞いてる!?」
追い縋るバーテンダーなど見なかったことにして、梶原は呑気に鼻歌さえ歌い始め。だいたい分かったから後は勝手に想像しとくよなどと実に恐ろしい捨てセリフを残して奥へ消える。
「何が分かったっていうのよぉ〜〜」
こっちが聞きたい。頭を抱えつつコウはカウンターに突っ伏っした。
その鼻先、氷の回転に誘われるようにふわりと香る南国の匂いに、心は自然と彼の元へ飛んで行く。思い出すのはいつも穏やかで、少し困ったような笑い顔。スタイリッシュな風貌をいい意味で崩す隙をカメラマンは持ち合わせていた。
会いたい、なんて。誰かに対してこんな風に思うのは何年ぶりだろう。忘れていた。なくしたとさえ思っていた感情が芽生えることにコウはそっと微笑み、そして目を細めた。
「……さて、気持ち切り替えて頑張ろっかな」
うん、とノビをして。背を伸ばして。
その時、厨房に詰めていた梶原が「言い忘れてたんだが、」と顔を覗かせた。
「なーに?」
「俺には恋人がいるからな、って話」
「は!? なんでっ なんでカジーだけさっさと幸せになっちゃってんのー!」
「性格的な問題じゃないのか」
ニヤリ。またしても取り乱すバーテンダーを弄りに掛かったオーナーの悪巧み。
「ジョーダンじゃないわよっ こんないい男がひとり身だなんて、世の中のゲイ共は何やってんのかしらまったくもうっ」
口から泡を飛ばす勢いで身を乗り出し、2杯目のカクテルを作り始める。ここから先は給料天引きだな、と梶原が心の中で算段し始める頃、一番乗りの客がドアを開けた。
そんな ships の夜は、始まったばかり───。
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『ships』本編以来、久しぶりに梶原さん書きました。
当時はオジサン扱いだったけど、渉がいる今、ナイスミドルに格上げ(笑)
コウとふたりでいるとお笑いみたいで書いてて面白いです。
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sign #11 に続く
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