faith-2 #01
愛なきところに勇気なく
勇気なきところに信念なし
信念なきところに光なく
光なきところに未来なし
この命ある限り君を守り
この命ある限り君を愛す
グラナダの丘に朝日が映える。
岩肌を染め上げるように色付く太陽は、まだ中天も遠いというのに既にうだるような暑さを地上に投げ掛けていた。
避暑地として名高いこの場所とて乾季の影響は例外ではない。乾いた熱風は水分を奪い、冷静ささえも取り上げてしまう。そしてそれは宮廷外のみならず、なぜかハレムにおいても効果を発揮していた。
「いいからとっとと謁見に行く!」
先程から声を荒げているのは国王の后。肝心のシヴァはと言うと、身支度は調えたものの行って来ますのキスに余念がない。結婚から早や3年が経とうというのにこんなところまで相変わらずで。
「シヴァ!」
「なんだ、つれないな。その分身体は正直みたいだが」
するりと撫で上げられた腰、言われなくても既にガクガクである。
「俺が支えておかなかったら転ぶだろう。足に力が入らないんじゃないのか」
「誰のせいだよ、誰のっ」
「ハハ。俺だな」
じゃあ責任取って……と再び唇を寄せるのを、顔に掌を押し付けて拒否。
「朝っぱらからイチャつくなー!」
「あーあー、怒ってる顔もかわいいぞ」
「人の話を聞けー!」
もはや暖簾に腕押し、ああ言えばこう言う。隙あらば常に口説き倒そうという戦闘態勢を何とかしてほしいと遠い目をするセージを余所に、ひとしきりじゃれてようやく気が済んだのか普段と同じ表情が振り返った。
「……そういえば今日はあいつが来るんだ」
それがとても嬉しそうだったので敢えて言葉は挟まず、セージは目だけで続きを促す。
「隊商がな、また珍しいものを持って来てくれるんだ。前に見せたろう、オリエントの布」
「あー! あれは綺麗だったよねぇ」
それは目に鮮やかな極彩色。
シルクロードを渡り、遠く中国からもたらされたものだろう絹織物は一目でこの国の民を虜し、連日多くの取引が行われたと聞く。あれで着物を作ったらさぞ見事だろうと笑みを浮かべる横顔を目を細めて見遣りつつ、シヴァは楽し気に言葉を続けた。
「夜には着くと聞いてる。今夜は宴だ」
「もー、なんだかんだ言ってそっちの方が楽しみなんじゃないの?」
「そりゃ古い付き合いだからな、久しぶりに会えるのは嬉しいさ」
いつになく上機嫌にウィンクを投げつつ、それまで一仕事するか、と腰を上げる。
「頑張ってね。行ってらっしゃい」
……だが。
いつもの癖で、頬に贈ったキスにすら我慢出来なくなった国王が時間を引き延ばそうと画策し、それを押し止めようとする后との攻防でエンドレスエンドの幕開けとなる。
無論、謁見室で待ちくたびれた老従者が地団駄を踏んだのは、言うまでもない。
----------
のっけからラブラブなスタートなのは続編だからです(初の試み)
もしこれを最初に読まれた方がいましたら、お手数ですが
元になるお話の『faith』をお読みいただいてからリトライしてくださいね。
お気に召しましたら「BL小説」バナーをクリックしていただけると嬉しいです♪↓
faith-2 #02 に続く
コメント
スタートですね!
投票したのとは違うお話ですが(笑)れんさんの書くお話はどれもこれも素敵すぎて(≧▼≦)
今回の続編も、あらすじと人物紹介を拝読しただけで、ドキドキワクワクo(^∇^o)(o^∇^)o
またまた目が離せなそうっす!
楽しみがまた増えました♪
そして初っぱなからラブラブ甘あまで(//∀//)ぽっ
いやぁ、ご馳走様です(笑)
もぅ、これだけでも幸せ(*´∀`*)ウフ
らぶらぶぅ〜(´▽`)
うっは!ラブラブ♪うらやましイヤ微笑ましい!
アルーダさん相変わらず大変そうすね…。
幸せな二人が見れてこっちまで幸せになりました!
新連載、楽しみです!
甘っ!!!
なんか、甘すぎって言うかラブラブすぎ!
駄目なんじゃなくて嬉しいんです!
もー、セージが・・・セージが・・・・・・。
可愛ーすーぎーるー!!!
シヴァも相変わらずエロい・・・と言うか何と言うか・・・・・・一途ですね♪
二人の新展開楽しみにしていますね?
それでは頑張ってください!!!
愛してます〜!!!
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
はじまりっ!!
第2幕、始まりましたね〜〜。
初めの”愛なきところに〜”のところ、カッコイイです。こういう格言的な部分も・・・れんさんの綴る小説の魅力ですね。
前書きから、すでにいろいろと妄想を爆発させていますが(笑)どんな展開になるのか・・楽しみですvv頑張ってください。
わーいわーい(≧∀≦)
連載開始と同時にたくさんのコメントありがとうございます!
それだけでジーンとしてしまって続きを書くのが手に着きません。
……ううう。泣けてくる……ホントに感謝です。
ではでは、気愛を込めてお返事をば!
柚子季さま>
今回の投票ではご期待に添えずでしたが、
今しばらくはインセンス達にお付き合いくださいましね。
そんでもって、今回のあらすじ……というか、人物紹介が
かつてない長さになってちょっと目眩がしたんですが、
それもお読みいただけたとのことで、頑張った甲斐がありました。
これからもよろしくです〜〜♪
あ、ラブラブなのは、えぇ、筋肉増強剤です(へ!?)
やっぱ最初にやる気が出るようにしておかないと。
シヴァのいいようになってるとも言いますが……(笑)
りりさま>
書いてるウチにラブパワーが炸裂しまくりました(-ω-)
どんどん気持ちはアルーダに同調、そして涙、です……。
こんなですが、幸せ気分をお届け出来たとのことで
凄く嬉しいです♪ 見守ってやってくださいね!
木ノ実さま>
うわわ、なんだか物凄い喜んでいただいてる!?(;´Д`)
セージもシヴァも、無印の頃よりパワーアップですねぇ。
お互い大好き過ぎです(笑)
今後はふたりと、その周囲がまた大展開していきますが、
ぜひぜひ、お付き合いよろしくです!
ラブはしかと受け止めましたのでー!!(笑)
秘密コメントくださったOさまへ>
あはは! ホント、周囲はダブルでアツそうですよね〜。
このふたりは「3年目の浮気」も「22才の別れ」も関係なく
突き進んでそうですよね(あ、トシがバレる……)
アルーダ爺! その呼び方が身悶えするほど愛しい!!(笑)
略して「アル爺」かな? このあだ名、いただきます(笑)
もこらさま>
いよいよですよ〜〜(^-^)
最初のソネット、気に入っていただけて嬉しいです。
無い頭でウンウン言いながら書いた甲斐がありました。
……って、その爆発してる妄想こそ教えてくださいなっ!
ちゃっかりネタにさせていただこうというこの魂胆(笑)
そしてまた、それをいい意味で裏切りつつ、引き込めるように
頑張っていきますよ! お付き合いくださいませね♪
- | HOME |
コメントの投稿